よくある失敗例

美容院の開業にありがちな失敗例

美容院

資金繰りの失敗

他のサービス業に比べて美容院は融資の審査が通りやすいため開業しやすいです。 最初に一通りの設備投資を済ませてしまえば毎月発生する費用も少ないので、そこも油断してしまう原因になるかもしれません。 ですが売上にはスタッフの人数やその美容院の規模によって上限があるため、一気に大きく伸ばすことは簡単ではないのです。 なので不必要な出費、細かくても無駄な出費が積み重なって経営資金を圧迫することはよくある出来事のようなのです。 飲食店のように仕入れで毎月結構な金額を支払うことはありませんが、それでも出費を恐れずどんどん備品を購入していると店の運転資金が尽きてやがて閉店です。 このシャンプーを多めに買っておこう、ドライヤーも違う色のマシーンが欲しいな、そうやってお金を減らしてしまい廃業へ向かう店舗も少なくありません。 それが本当に必要な投資か、経営状況はどうなのか、それを見極めて間違った浪費を繰り返し破産しないように注意しなければなりません。

多店舗化の失敗

自分で立ち上げた美容院が上手くいったら次はもっと多くのお客さんを受け入れたいと思ってしまう、その欲求は美容師さんなら当然持っているでしょう。 そこでどうするかを考えたとき、閃くのは「そうだ、2号店を出せばいいんだ。 今の規模と同程度でも合わせて現在の倍のお客さんを受け入れられるようになるぞ」というアイデアが多いのではないでしょうか。 これは凄く素敵な案に思えますが、1店舗目が上手くいったからといって2店舗目も順調に経営していけるようになるとは限りません。 美容院が流行るかどうかは、店舗の造りや立地も左右するでしょうが一番大きいのはスタッフの力量によるところでしょう。 同じかそれ以上の人材を確保できる見込みがないのに多店舗化を進めるとスタッフが弱くなった店舗はお客さんのリピート率が悪くなり、評判のいいクチコミも減って 新規でやってくる髪の毛を切られたい人も少なくなってしまいます。 なので調子に乗ってすぐ2号店オープン!と先走ってはいけません。

里帰りで開業

美容師を目指す場合、専門学校を卒業したあとはどこかのサロンのスタッフとして腕を磨くのが通常ルートになっています。 学校で教わることはどこの地域でも大差なく、故郷の近くで実家から通おうが都会で1人暮らしをしながらでも内容は同じようなものですが、その後の店舗での修行は地域によって、その美容院の客層によって全く違ったものになるでしょう。 都会でオシャレな若いお客さんが多く集まる立地のお店で学べることと郊外で主婦がメインのお店では、スタッフに期待されることは同じなわけがありません。 また都心部ほどお客さんから頂く料金も高く設定されていることも見逃せません。 これらを踏まえていただければお分かりになるでしょうが、都会で修行したからと、最先端のテクニックを吸収してきたからといって実家へ戻って開業しようとしても、そのまま上手くいくとは限らないのです。 その土地に合わせてメニューや建造物の外観、店内のレイアウトなんかを自分なりにアレンジしなければお客さんに受け入れられないかもしれません。